この本の冒頭に「特別インタビュー・周防正行監督に聞く」が収載されています。タイトルは「僕があまりにもショックを受けた日本の刑事裁判の現状を皆さんに知ってもらいたい」です。
周防監督は映画「それでもボクはやってない」(2007年公開)を製作しました。周防監督はこの映画で痴漢えん罪被害者を描くにあたり、3年間で200回くらい実際の裁判を傍聴しました。そして、日本では刑事事件の捜査が被疑者の自白をとることに偏重していること、そのために取調べが密室で行われていること、裁判でも自白調書が偏重されていること、などの問題点を実感したことが述べられています。映画製作後にはじまった裁判員制度のことや取調べの可視化などについてもコメントしています。
このインタビューは日弁連の市民集会(2012年4月)で行われたものです。映画監督としての感性と表現に多くの市民が説得力を感じると思います。 |
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【書籍情報】 |
2012年9月、勁草書房から刊行。編著者は日弁連えん罪原因究明第三者機関ワーキンググループ。定価は本体2,300円+税。 |
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