可視化後退させるな!  
2014年1月20日
1.17取調べの可視化を求める市民集会
 1月17日、東京都内で1.17取調べの可視化を求める市民集会が開催されました。
 法務省・法制審議会の「新時代の刑事司法制度特別部会」でえん罪予防のための取調べ可視化などの検討がすすめられていますが、その対象事件を刑事事件全体の1.9%に過ぎない裁判員裁判の事件に限定しようとするなど、議論が後退してきています。この集会は、あくまで「全事件・例外なき取調べの録画を」要求する場となりました。
 集会では三鷹バス痴漢えん罪事件で被告人となり、いまも無罪を求めてたたかっている津山正義さんが警察での取調べの実際を明らかにし、その後、法務省・法制審議会の「新時代の刑事司法制度特別部会」委員を務める映画監督・周防正行さん、ジャーナリスト・江川紹子さんが取調べ可視化をめぐる検討状況とその問題点を語りました。
 いま取調べの可視化の議論が後退してきていますが、集会では、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則に無理解な捜査当局・裁判所やジャーナリズムの姿勢、その背景にある市民の中の「悪いことをする人を逃がすな」という風潮などがあるということも語られました。(H・O)
 
*三鷹バスえん罪事件については以前下記ページで紹介しました。
   三鷹バス痴漢冤罪事件を支援する (その1)
   三鷹バス痴漢冤罪事件を支援する (その2)