誤判を繰り返す刑事裁判の改革を!  
2013年2月8日
日弁連シンポ「冤罪はこうしてつくられる」(1/31)

2013年1月31日、日弁連の再審連続シンポジウム「冤罪はこうしてつくられる」のPartU「問われる裁判所の責任」が開催されました。
シンポでは、名張事件や東電OL事件の裁判の経過や問題点についてその弁護人が報告した後、元裁判官である安原浩さんなどによるパネルディスカッションが行われました。長年刑事裁判官をつとめた安原さんは、刑事裁判のほとんどの被告人が犯行を認めるものとなっている、そのような中で犯行を否認する被告人の話をそのまま受け取れなくなりがちになる、といった刑事裁判官の日常業務と意識について語られ、それが刑事裁判での誤判につながっていると指摘されました。同時に、裁判員制度が始まり、調書にもとづく判断よりも、公判での被告人の発言などを重視して判断する裁判になってきていることをとらえ、刑事裁判がよりよいものに変わっていく可能性があるとの考えも表明されました。さらに、冤罪を防ぐために、冤罪が生じた原因を第三者機関が検証することが重要であること、基本的には弁護士経験者が裁判官になっていくべきこと、なども主張されました。

*以前当サイトに安原浩元裁判官の講演の様子を掲載しました。こちら