書籍『レクチャー日本の司法』(その3) 筆者:H・O
2014年4月28日
 
前々回前回からのつづき>

 本書の第3章「市民の司法参加(1) −民事手続の領域」、第4章は「市民の司法参加(2) −裁判員制度、検察審査会等」です。
 第3章は、市民に身近な裁判所とされる簡易裁判所、家庭に関する事件を取り扱う家庭裁判所の意義と制度の概要を解説した上で、そこではプロの裁判官のほかに調停委員などが役割を果たしていることを説明しています。また、2006年からスタートした労働審判手続の制度とそこでの労働審判員の役割も説明しています。
 第4章は2009年からスタートした刑事裁判における裁判員制度の意義と評価、課題を詳しく説明しています。また、検察審査会制度とその改革についても解説しています。刑事裁判に無作為に選ばれる一般市民が参加するようになったことで、司法への市民の関心がかつてなく高まっています。その制度と改革課題を自分なりに整理しておきたいと思います。

<続く>
 
【書籍情報】
2014年2月、法律文化社から刊行。編者は川嶋四郎・同志社大教授と松宮孝明・立命館大教授。定価は本体2,500円+税。