書籍『弁護士の夢のカタチ』(その2) 筆者:H・O
2012年12月17日

前回からの続き

 この本の第2部では、いろいろな分野の方々が、いまも弁護士がいろいろなところで求められていることを語り、またいろいろな仕事を切り開いてきた弁護士が後輩にその可能性や期待を語っています。
 税理士や社会保険労務士などは会社をサポートしていく上での弁護士との協働についての具体的な問題提起をしています。外国法事務弁護士、ブラジル国弁護士や政治家、NPO法人関係者も弁護士への期待と可能性を語っています。
 いろいろな仕事を切り開いてきた弁護士の話には説得力があります。また、特に弁護士過疎地域に赴いて地域住民への法的サービスを担ってきた人たちの努力には頭が下がります。この本の書名は「弁護士の夢のカタチ」です。若い弁護士のみなさんには、理不尽な状況にあって法的サポートを求めている人たちに尽くす、ということ考えながら、「自分の夢」を大事にしていただきたいと思います。
 この本を読んでいると、弁護士をもっと増やして欲しい、弁護士へのニーズはある、と感じます。弁護士会全体はやや消極的に見えますが、市民の立場に立った検討を期待したいものです。

 
【書籍情報】
2012年11月、安曇出版から刊行。編者は日本弁護士連合会若手法曹サポートセンター。定価は本体2,000円+税。