2009年8月24日(月)
8月17日、「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」による裁判員裁判についてのシンポジウムが東京都内で開催され、性犯罪の実態を知らない裁判員が被害者に質問することで、心理的な被害が拡大する恐れがあるなどの問題点が話し合われた。日テレNEWS24(8/18)より
8月19日、性犯罪事件の裁判員裁判(於・青森地裁)で被害者が、「ビデオリンク方式」により別室で意見陳述することになったと河北新報が報道した。9月3日の公判で実施することになったとのことである。被害者の顔が傍聴者に知られることのないよう配慮したのだろうが、モニターを通じて裁判員には知られることになり、議論を呼ぶことになろう。河北新報の報道はこちら
8月30日投票の衆議院選挙にあたっての各政党の司法改革関連の選挙公約・マニフェストは次の通りとなっている。
【民主党】「民主党政策集 INDEX2009」
【公明党】「2009衆議院選挙 選挙公約manifesto’09 生活を守りぬく。」
【日本共産党】「2009年 総選挙 《各分野政策》」
【社民党】「衆議院選挙公約2009『マニフェスト』」
なお、【自民党】政策パンフレット「日本を守るための約束」、【国民新党】「2009政権政策」、【新党日本】「日本『改国』宣言」(2009年8月7日)、【改革クラブ】「政策」、【みんなの党】「マニフェスト2009」には司法改革関連は記載されていない。
日本裁判官ネットワークのHPに8月号の記事がアップされた。8月から公判が始まった裁判員裁判のことなどについての現職・元職の裁判官の考えなどが語られている。法学館憲法研究所連続講演会「日本国憲法と裁判官」で講演した守屋克彦氏や伊東武是氏の論稿もある。
  裁判員裁判については今後全国各地の裁判所で次のように予定されている。
(編集部注:裁判員裁判の対象となるのは、死刑又は無期の懲役・禁固に当たる罪の事件と、それには当たらなくても、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪(例えば、傷害致死)の事件である。なお、覚せい剤取締法違反の場合、法定刑に無期懲役が規定されているのは、営利目的の輸入・輸出・製造の罪であり、裁判員裁判の対象も、それらの罪の事件に限定される。)
  【青森】強盗強姦(9月2〜4日)
【神戸】殺人未遂(9月7〜9日)
【大阪】覚せい剤取締法違反(9月8、9日)
【山口】殺人未遂(9月8、9日)
【さいたま】強盗致傷(9月8〜11日)
【福岡】覚せい剤取締法違反(9月9〜11日)
【和歌山】強盗殺人(9月14〜16日)
【千葉】強盗致傷(9月14、15、17、18日)
【高松】現住建造物等放火(9月15〜17日)
【福岡】殺人(9月15〜18日)
【津】強盗傷害(9月15〜18日)
【千葉】覚せい剤取締法違反(9月28〜30日)
【横浜】殺人(9月29日〜10月1日)
【福島郡山】殺人(9月29日〜10月1日)
【さいたま】現住建造物等放火(9月30日、10月1、2、5日)
【大阪】覚せい剤取締法違反(10月5〜7日)
【東京】強盗致傷(10月6〜8日)
【徳島】殺人・現住建造物等放火(10月6〜8日)
【名古屋】強盗致死(10月6〜9日)
【福井】強盗致傷(10月6〜9日)
【岡山】殺人未遂(10月6〜9日)
【岐阜】殺人未遂(10月6〜9日)
【秋田】現住建造物等放火未遂(10月7〜9日)
【福島】現住建造物等放火(10月7〜9日)
【宮崎】現住建造物等放火(10月7〜9日)
【大分】殺人(10月13〜16日)
【福岡】強制わいせつ致傷(10月20〜22日)