「えん罪被害の闇」  
2014年7月28日
ドキュメント番組「陽炎 えん罪被害の闇」
 7月13日、日本テレビのドキュメント番組「陽炎 えん罪被害の闇」は富山県氷見市で起こった冤罪について取り上げました。
 2002年に氷見市で強姦事件が発生しました。被害者の証言によって描かれた加害者の似顔絵に似ているということで、全く身に覚えのない柳原浩さんが警察の取り調べを受けることになり、嘘の自白を強要されて逮捕され、裁判でも有罪となり、服役することになりました。
 ところが、その後別の事件で服役していた受刑者がこの事件も自分の犯行であると手紙が届いたことで、柳原さんは誤認逮捕されたことが明らかになり、再審で無罪となりました。現在柳原さんは警察・検察に対して国家賠償を求め、裁判をたたかっています。
 柳原さんは服役後、就職先を探すも、採用してくれるところが見つからず、また刑務所での生活によって心的外傷後ストレス障害を発症しており、生活保護を受けています。身内との交信も途絶えてしまっています。無実なのにこのような状況になってしまっていて、自殺まで考える苦境に陥っています。番組はその姿を描いています。
 こうした冤罪被害者を生まない司法にしていかなければならないと思わせる番組でした。(H・O)