「WEB 市民の司法 〜裁判に憲法を!〜」 は、裁判が日本国憲法にもとづいて行われることを望み、法学館憲法研究所(所長:伊藤真)と「司法改革・市民フォーラム」(代表:大出良知・東京経済大学教授)が共同で運営します。
 
2016年6月20日(月)
【村井敏邦の刑事事件・裁判考(59)】
取調べの録音・録画の落とし穴:今市事件判決に見る
村井敏邦さん(一橋大学名誉教授)
 
改正刑訴法における取調べの録画について

 改正刑訴法では、取調べの録音・録画が、限定された範囲ですが、実現しました。弁護士会は、全事件、全過程の録音・録画を求めていたのですが、最終的に法律になったのは、検察官による取調べと裁判員裁判事件の警察による取調べの録音・録画です。警察による取調べの録音・録画は、ほんの一部の事件しか実現されないことになったのです。
 さらに、刑訴法改正案の参議院での審議中に出された判決が、録音・録画の落とし穴を明らかにしました。本年4月8日に宇都宮地裁で無期懲役の宣告のあった今市事件判決です。…